バイオリンを始めたら、知りたい楽器のこと、沢山でできますね。
バイオリンの弦は、元々は生ガット(羊の腸)を使っていました。
ですが、コンディションの維持が難しかったり、小さなサロンや教会で歌の伴奏やアンサンブルで使われた楽器が、独奏化し、オーケストラをバックに演奏するソロコンチェルトや、コンサートホールで大きな音が必要とされるなど、大きな音も必要とされるようになってきました。
ちなみに生ガットも存在し、私も一度弾いたことがありますが、エアコン下では音がすぐに一音ほど変わるほどチューニングが変わります。また、すぐに磨耗して、毛羽立ってきます(笑)今の音楽環境には本当にそぐっていません(笑)
ただし、音色は端正でとても美しい、そもそもバイオリンの音を追求する先人のそのイメージを思い起こすにはとても参考になりました。ちなみにクライスラーの本人の若い時の演奏録音は生ガットかと思います。
時代の変化の中で、現在は、
・ガットにシルバーを巻き付けたガット弦
・扱いも音程の安定も定評のナイロン弦、スチール弦
この数年で沢山の開発も進んでいる
・化学素材の新しい弦
この3種類が主流です。
有名なガット弦のメーカーがドイツのピラストロ社で、銀巻きになったガット弦も、扱いが難しいながらとても美しい音がするので一定の方は使われます。
それに対して、ガット弦のデメリットの「安定さ」と「力強さ」を追求して出来たのが、
「ドミナント/ Dominant」(トマスティック社・オーストリア)です。
3つ目の新素材は、どちらの会社もこれを基本に新しい素材で、音色のさらなる追求と、コンディションの安定、パワフルのバランスで開発が進めています。他にも会社はありますが、バイオリンでは2大メーカーになります。
そういう意味で、今後違いを知るためにも、コスパ最高で、初心者にも、様々な環境で弾かねばならないプロにも、安心・安定の老舗の弦です。非常に力強い音です。
どうしても好みでない、方以外は、ほとんど皆さんこの弦から始めます。初心者用の名前のないような弦がはられている場合は、ひとまずドミナントにはりかえることで、その楽器の本来のパフォーマンスが理解できます。
ここまでは、A ,D,G線3弦のお話でした。
E線のみ、事情が違い、
このドミナントG D,A線には、「ゴールドブラカット」をはるのが主流です。
なぜドミナントで揃えないのかという疑問があると思います・・・。
私も試してみましたが、
個人的な感想としては、この会社のE線はちょっと、ハテナな感じで、やわすぎて、よほど力加減に慣れないと音が潰れてしまい、
ゴールドブラカットで弾くと、簡単に響く、そのくらいの差があります。
弦の太さが2種類あり、
0.26→少しセンス良さげな音
0.27→幅広めの音
ドミナントには、0.26がバランス的には、あっているそうですが
好みで0.27を選ばれている方も多いです。
この弦の寿命はそんなに長くもないので、どちらも買って試すのはいいかと思います。
E線のみ、
ガット弦の名残りの「ゴールド/GOLD」(ピラストロ社)もとても煌びやかで、ドミナントとの相性もよくメロディーを高らかに歌いたい人はこちらの方が満足できると思います。
ただ、どんな楽器と弓を使っているかでこの限りではなくこれをスタートに自分の好みの音を探していってもらう指標になる、という
私も実際使っていてオススメのセットです。
ドミナントのE線も、実際にどんな感じなのか、もちろん自分で体験して知ってみたいという好奇心があれば、やってみて下さい。
※E線の選ぶときの注意点※
テールピースに引っ掛ける所の形が2種類 あります。
・ループエンド
・ボールエンド
必ず、チェックして[ball] か[loop]か選んで下さい。
スマホで見るときに、最初は表示されないかもしれないですが、「ブラウザで表示する」を押すと表示されます。
▶︎ドミナント(G,D,A線)とゴールドブラカット(E線)のセット
▶︎E線のみ
①ゴールドブラカット
0.26or0.27,ball or loop のチェック忘れずに😉
②ピラストロ社のゴールド
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〜さかなかみゆき〜
Violin.Viola奏者 ソナーレ音楽アカデミー主宰 Arrange.Compose(healing music) 趣味はピアノ。2019年から作曲開始。 ヨーロッパの伝統奏法をベースにジャズ、民族音楽等携わり、現在、アンサンブルアレンジやヒーリングと融合した初級からの〈猫と眺む癒やしの音絵本・花鳥風月〉では女性という視点から自然をみつめる。伝統から革新まで「音」にできる事を愛している。
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